
工事担任者試験(総合通信)の交流回路において、避けて通れないのが「誘導リアクタンス XL」と「容量リアクタンス XC」の計算です。
- 「直流のときの抵抗(R)の計算ルールとごちゃ混ぜになる…」
- 「直列と並列でどう引き算・足し算をすればいいか分からない…」
そんな方のために、XL と XC の合成ルールをスッキリ整理して解説します!
1. まずはおさらい:そもそも「リアクタンス」とは?
交流回路の計算に入る前に、まずは基本となる言葉の意味を押さえておきましょう。
リアクタンスとは、交流回路における「電流の流れにくさ(抵抗のような働き)」のことです。単位は通常の抵抗と同じ [ Ω ](オーム)を使います。直流の抵抗とは違い、エネルギーを消費するのではなく、電気を磁界や電界として一時的に蓄えたり放出したりしながら電流の邪魔をするのが特徴です。
このリアクタンスには、性質が異なる2つの種類があります。
- XL(誘導リアクタンス / コイル):
コイルは「電流を流そうとする変化を邪魔する(遅らせようとする)」性質があります。
その結果、電圧の位相が電流よりも「90度進む」ようになります。
周波数が高くなるほど値が大きくなります 。
- XC(容量リアクタンス / コンデンサー):
コンデンサーは「電気をまず溜め込もうとする」ため、電圧がすぐに上がらず、電流が先に流れます。
その結果、電圧の位相が電流よりも「90度遅れる」ようになります。
周波数が高くなるほど値が小さくなります 。
最大の特徴は、「この2つは性質が正反対(位相が180度違う)」という点です。コイルは上へ、コンデンサーは下へ引っ張るような逆の動きをするため、これが後の合成計算で重要なポイントになります!
2. 直列接続の合成:お互いに「打ち消し合う」!
XL と XC を直列に接続した場合、直流の抵抗のように単純に足し算するのではなく、引き算(打ち消し合い)になります。
📌 直列の合成リアクタンス公式

(※大きい方から小さい方を引く)
- イメージ: コイルとコンデンサーは「引っ張り合う方向が逆」のため、直列につなぐと効果が相殺されます。
- 計算例: XL = 50 Ω と XC = 30 Ω の直列なら、
X = 50 – 30 = 20 Ω となります。
もし回路に通常の抵抗 R も含まれている場合、インピーダンス Z は下記で求めます。
この式は良く出るので、覚えておいてください。
3. 並列接続の合成:スマホでも崩れない分数公式
XL と XC を並列に接続した場合も、性質が反対であるため引き算の要素が入ります。分数はスマホ画面でも崩れない専用の表示形式で表します。
📌 並列の合成リアクタンス公式
並列の合成リアクタンスは下記式で求めます。

- 特徴: 分子が「掛け算」、分母が「差(引き算)」になります。
- 計算例: XL = 60 Ω と XC = 20 Ω の並列なら、
分子:60 × 20 = 1200
分母:| 60 – 20 | = 40
計算:1200 / 40 = 30 Ω と求められます。
4. 試験で絶対覚えておきたい「共振(きょうしん)」の裏技
試験問題で XL と XC が絡むとき、非常に高い確率で「共振状態」を狙った問題が出題されます。ここを知っていると秒速で解けます!
💡 直列共振のキセキ
もし問題文で XL = XC(値が同じ)となった場合:
・直列回路: XL – XC = 0 となり、リアクタンスが完全に消滅(ゼロ)します!回路全体のインピーダンスは抵抗 R だけになり、電流が最大になります。
・並列回路: 分母が 0 になるため、合成リアクタンスは理論上無限大(電流が流れない状態)になります。
試験では「この回路の共振周波数を求めよ」「このときのインピーダンスはいくらか」という形で頻出するため、「XL と XC は引き算(打ち消し合う)」という原則を必ず頭に入れておきましょう。
まとめ
- XL と XC は性質が正反対!直列でも並列でも「引き算(差)」が基本!
- 直列は | XL – XC | でそのまま相殺される。
- XL = XC になったら「共振」のサイン!
交流回路の計算は難しく見えますが、「性質が逆だから引き算する」というルールさえ掴めば確実に得点源にできます。過去問の交流回路も、このルールを使ってスッキリ解いていきましょう!
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