夏が来る前にエアコンの準備

うだるような暑さの毎日、冷房をつけた瞬間に「もわっ」と嫌な臭いが…。

「あ〜、今年もこの季節が来たか…」とがっかりしているあなた!その臭いの原因と、今日からできる解決策、そしてプロにお任せするタイミングまで、分かりやすくご紹介します。


冷房冷房の嫌な臭い、その正体は?

冷房から出る嫌な臭いのほとんどは、エアコンの内部に潜む「カビ」が原因です。

冷房や除湿運転をすると、エアコンの内部では空気中の水分が結露します。この結露水と、室内のホコリやチリが合わさることで、カビにとっては最高の繁殖環境が整ってしまうんです。そうして増えたカビが、あの「生乾きの雑巾のような」「酸っぱいような」不快な臭いを放ちます。

もちろんカビ以外にも、タバコの煙、ペットの臭い、料理の油煙といった生活臭がエアコン内部に吸い込まれて付着し、それが冷房の風と共に放出されているケースもあります。これらがカビの栄養源になって、さらにカビの繁殖を助けてしまうことも!


今日からできる!自分で解決する4つのステップ

「業者を呼ぶのはちょっと…」という方もご安心ください。まずは自分でできることから試してみましょう。

1. エアコンフィルターの徹底掃除

フィルターは、エアコンが吸い込む空気を最初にキャッチする場所。ここにホコリやカビが溜まると、臭いの元になるだけでなく、エアコンの効きも悪くなって電気代も上がってしまいます。

  • 頻度: 2週間に1回が理想です。夏の間は特にこまめに行いましょう。
  • やり方:
    • 必ずコンセントを抜いてください!
    • 前面パネルを開けて、フィルターを外します。
    • 掃除機でホコリを吸い取ります。
    • シャワーなどで洗い流しましょう。中性洗剤を薄めたぬるま湯で優しく洗ってもOK。
    • 完全に乾かしてから元に戻します。濡れたままだとカビの原因になりますよ!

2. 「内部クリーン」機能や「送風」運転を活用!

最近のエアコンには「内部クリーン(内部乾燥)」という機能が付いていることが多いです。これは、冷房や除湿運転後に自動で送風運転を行い、エアコン内部を乾燥させてカビの発生を抑える優れもの。ぜひ設定しておきましょう。

もし内部クリーン機能がない場合は、冷房を使った後に30分〜1時間ほど「送風」運転をするだけでも効果があります。就寝前や外出前にセットしておくと良いでしょう。

3. 最低温度で冷房運転!

窓を開けて換気をしながら、エアコンの設定温度を最低温度(16℃など)にして1時間ほど冷房運転してみてください。大量の結露水が発生することで、熱交換器に付着した臭い成分や軽度の汚れが洗い流され、ドレンホースから排出される効果が期待できます。

4. 吹き出し口の拭き掃除

吹き出し口やルーバー(風向きを変える板)の見える範囲に、黒い点々としたカビやホコリが付着している場合は、固く絞った雑巾やウェットシートで優しく拭き取ってみましょう。ただし、エアコンの奥に手を入れると故障の原因になる可能性があるので、無理はしないでくださいね。


エアコンスプレーを使った洗浄方法(熱交換器・ファン)

市販のエアコン洗浄スプレーを使うことで、フィルターの奥にある熱交換器や、吹き出し口の奥にあるファンの汚れを自分で落とすことができます。ただし、使用方法を誤ると故障の原因になることもあるため、必ず製品の取扱説明書をよく読み、記載されている手順と注意点を守って行いましょう

準備するもの:

  • エアコン洗浄スプレー(必ず「エアコン内部用」などと記載されているものを選びましょう)
  • 養生シートや新聞紙(床や壁の保護用)
  • ゴミ袋
  • タオル
  • ゴム手袋(肌が弱い方、敏感な方)
  • 保護メガネ(液剤が目に入るのを防ぐため)

洗浄手順:

  1. 必ずコンセントを抜く!: 感電や故障のリスクがあるため、作業前には必ずエアコンのコンセントを抜いてください。
  2. 周囲の保護: エアコンの下や周囲に養生シートや新聞紙を敷き、液剤が飛び散っても大丈夫なように保護します。特に、床や壁を汚さないようにしっかりと覆いましょう。
  3. フィルターやパネルの取り外し: 前面パネルを開け、フィルターを取り外します。必要であれば、吹き出し口のルーバーも外します(外せないタイプもあります)。
  4. 熱交換器へのスプレー:
    • 取り外したフィルターの奥に見える銀色の部分が熱交換器(フィン)です。
    • エアコン洗浄スプレーを、熱交換器全体に均一に吹きかけます。下から上に向かって吹きかけると、液剤が垂れにくく浸透しやすいです。
    • 液剤の指示に従い、数分放置します。この間に汚れが浮き上がります。
  5. ファンへのスプレー(可能な場合):
    • 吹き出し口の奥を覗くと、回転する筒状のファンが見えます。ファン用のスプレーがある場合は、ファンの羽根にも吹きかけます。ただし、スプレーできないタイプや、ファンに直接スプレーすると故障の原因になる製品もありますので、製品の指示に従ってください。
    • ファンにスプレーする際は、液剤が周りに飛び散りやすいので特に注意が必要です。また液剤がエアコンの吹き出し口から垂れて来るので注意下さい。
  6. 液剤の排出: スプレー後、製品の指示された時間が経過したら、取り外した部品を元に戻し、コンセントを差し込みます。窓を開けて換気をしながら、「冷房」または「送風」運転を30分〜1時間ほど行います。これにより、スプレーの残液と浮き上がった汚れが結露水と共にドレンホースから排出されます。
  7. 最終確認: 運転後、臭いが改善されたか確認します。必要であれば、吹き出し口に残った水分をタオルで拭き取ります。

注意点:

  • 電装部品への付着に注意: エアコン洗浄スプレーは、電装部品にかかると故障の原因になります。特に、スプレーの噴射口や液剤の向きに注意し、電装部品(基盤など)に直接かからないようにしましょう
  • 液剤の量: スプレーをかけすぎると、液剤がうまく排出されずに内部に残り、カビや故障の原因になることがあります。製品に記載されている使用量を守りましょう。
  • 換気: スプレーを使用する際は、必ず窓を開けて換気を十分に行ってください。
  • 無理な分解はしない: ファンや内部の奥まで無理に手を突っ込んだり、分解しようとしたりすると、故障の原因になります。自分でできる範囲に留めましょう。

自分で無理ならプロにお任せ!

上記の対策を試しても臭いが改善しない、または「もう何年も掃除してない…」という場合は、専門業者によるエアコンクリーニングを検討しましょう。

プロのクリーニングでは、エアコンを分解し、専用の洗剤や高圧洗浄機を使って、自分では手の届かない熱交換器の奥やファンまで徹底的に洗浄してくれます。カビや汚れが根深くこびりついている場合は、やはりプロの力が必要です。


予防が一番!臭わないエアコンをキープするために

  • 冷房や除湿運転後は必ず「内部クリーン」機能を使うか、「送風」運転を心がける。
  • フィルターはこまめに掃除する。
  • 部屋の換気を定期的に行い、生活臭を溜め込まない。
  • 室内のホコリを減らすために、普段から掃除をしっかりする。

これらの対策で、あなたの冷房から嫌な臭いがなくなり、この夏を快適に過ごせることを願っています!

さあ、あなたのエアコン、今年は何色の夏を迎えるでしょう?

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